おっさんの昭和回顧録-1-

ブログを始めるにあたって

 私の年代は所謂「団塊の世代」よりは少し後になる。日本が戦後の混乱期を乗り越え、「もはや戦後ではない」と言われて急成長を遂げていた頃に子供時代を過ごし、思春期は「いざなぎ景気」の真っただ中だった。勿論、当時はそのような実感があるわけもないが、令和になって数年、還暦を過ぎた今、老後の生活を考えると同時に過去を振り返る時間も増えてきたように思う。当然のことだが、若い頃は仕事や子育てなど目先の事を考えるのに時間と労力を費やさなければならない。勿論、短期・長期を織り交ぜての人生計画は立てているし、それに向かってローンの返済や貯蓄などに気を配ってはいたものの、老後のイメージはどこかぼんやりしていたように思う。

年齢を重ねていくと短期記憶の能力が衰退し、過去の記憶の方が強く残ることがある。「最近の事は覚えてないけれど、昔の事はよく覚えている」というやつだ。若い頃は段階的に病的な認知症の状態に向かっていく一つの兆候としてこのような傾向が現れているのだと考えていた。つまり、認知症などの異常な状態に向かう一つのサインだと認識していたわけだ。ところが自分が60代を迎えてみると、この認識は少し違っているのではないか、と思えてきた。確かに短期記憶の能力は若い頃よりは確実に衰えている。「あれ、何をしにこの部屋に来たんだっけ?」ということもたまにある。そういう意味では病的な状態に少しずつ近づいているのは確かだ。しかし、それだけではないと思う。「老後」というものは人生の総決算の時期、自分が生きてきた意味を考える時期とも言われる。自分の人生は職業人として、家庭人として、日本人として、人間として、どのような事を体験し、感じ、成してきたのかを総決算をするフェーズなのだと思う。その結果として若い頃を振り返る、昔話が多くなる、というのは蓋し当然の事なのだろう。と偉そうなことを言っているが、ただ仕事を引退してそういう事を考える余裕ができただけなのかもしれない。

 こうしておっさんにとって自分が過ごしてきた時代を総括していくブログが誕生することになった。徒然に好きなことを書いていくつもりである。ここを訪れる方が多いとは思わないが、同年代の方々であれば「そうそう、そういう事があったなぁ」とか、若い世代の方であれば「へぇ、その頃そういう事が・・・」など多少なりとも何かを感じて頂ければ幸いである。

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