おっさんの昭和回顧録-3-

テレビ文化の黎明期

 いつの時代も子供はテレビに夢中である、と言いたいところだが、スマホやビデオゲームに夢中な現代の子供たちはそうでもなさそうだ。しかし、若者はともかく小さい子供にとってはテレビが大きな比重を占めていることに変わりはないだろう。当然の事だが、当時はスマホもPCもゲーム機もない。俄然テレビはほとんどの家庭における、特に夕食時の茶の間にとって欠かせない存在で、日常生活における娯楽の王様であった。私の世代は元祖テレビっ子と言ってもいいのではなかろうか。私がテレビを意識したころにはすでに長崎放送(NBC)が放送をしていて、アニメやドラマ、今でいうバラエティー、アメリカのテレビ番組など、現在目にするテレビコンテンツのカテゴリーはほとんど出そろっていたと思う。60年余り経過した今でも記憶に残るコンテンツがそれはもう数多くある。個々の番組についてはおいおい書いていくことにするが、人気の番組が放送された次の日、学校では友人たちとその話題で大いに盛り上がっていたものである。次から次へと目新しい切り口の放送が出てきて、日々飽きることがなかった。私が少年期に入った頃にはドキュメンタリーにも食いついていた。例えば日曜日に放送されていた「日立ドキュメンタリー すばらしい世界旅行」である。身の回りの世界しか意識できなかった自分の視野を途轍もなく広げてくれた大好きな番組であった。カラー放送になり、ブラウン管も次第に大きくなり、テレビは私にとって活字、映画とともに無くてはならないものとなっていた。

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